へんてこスタンダードジャケット写真
 ソロ活動スタート後、初のミニアルバム(全8曲収録)。今までの彼を知る人にも、はじめて彼に出会う人にも必聴のアルバム。
 佐藤嘉風が切り取る情景や気持ちの動きに、聴く者の心の奥にある「何か」が自然と共鳴していく。
 優しさと強さの混在、懐かしさと新鮮さの共存、オーガニックサウンドが心に響く。

¥1,500 / Dimension Cruise Records / DCRD-0001
<トラックリスト> 01 右と左 02 Among the night 03 目覚め 04 真夜中のトロフィー 05 Rain 06 クロスワードパズル 07 午後のうたかた 08 やわらかな風

otherworks rurutantan henteko

1. 右と左

トランプゲームがあまり得意ではない。
嫌いと言ってしまうのは寂しい気がするので、「好き」ではない。
鬼ごっこた、何ちゃらマンごっこなど、
いわゆる「遊ぶ」という、非常に感覚的な衝動(右脳的思考)に身を任せるのではなく、
むしろ、それを抑えた上で数字の描かれたカードを隠し見て、頭で理論的に考えたり計算したり、
駆け引き(左脳的思考)したりしながら「遊ぶ」というトランプゲームが、いまいち自分にはしっくりこないのだ。

思えば僕は、多くの事柄について直感的に捉えていることが多い。
もちろんその分、間違いも多いのだけれど。
音楽に関してもそうだ。
音楽理論など、一度も勉強したことがない。
だから何度も間違える。何故、間違えたのかをその時はじめて考える。
コードの名前も、分からないことが多い。
ただ、ギターを持って適当に和音を鳴らしてみる。
すると、たまに聴いたこともないような、とんでもない不協和音が現れる。
「なんじゃこりゃー!」。
初めてタイ料理で味わった「パクチー」のような違和感。
「かっこいい!」と、そこから湧いてくるイメージを曲にする。
あとでそれは、
「エーフラットマイナーイレブンサーティーンス」というコードだと知る。

(女)「ね〜、見て!この花は、
エーフラットマイナーイレブンサーティーンスという花よ!」
(男)「へ〜、良く知っているね!」よりも、

(女)「ね〜、見て!この花綺麗よ!!」
(男)「ほんとだ!すげー!綺麗だね〜!」

後者の幼稚とも言える素晴らしい感覚を大切にしたい。

大人になると、前者の方が優遇される能力として扱われ、
僕たちみたいな人間はまた寂しい思いをする。
でも、あなただけの感覚を、僕は大切にして欲しいし、
表情豊かなコミュニケーションをしていきたい。
そして、すべての音楽のルーツが
感覚的なところから発生していて、
理論は後になって解析されたものであるということを
感じて欲しい。
そう思えたなら、理論や情報に足踏みすることなく、
チャレンジしてみるだけの勇気が湧いてくると信じている。

全ての悩める人たちへ。

 

2. Among the night

僕の音楽のルーツとも言える、ブルース。
この曲の中では、恋人にフラれてしまった男
(聴き手によっては女)が登場する。
未練いっぱいだが、フラれた原因はもちろん自分にもある。
後悔先に立たずだが、ブルースに救われる。
ブルースが、目の前にある悲しみを
「人生」というコメディー映画の一部にしてくれる瞬間である。

また、この曲は、
ドラム・ベース・ギター・ボーカルを「一発録り」している。
ドラムに、林一樹。ベースにハミングキッチンの眞中やすが参加。
ライブ感たっぷりの演奏も聴きどころだ。

 

3. 目覚め

不可解な展開を見せるこの曲を、
尊敬するソングライターである
ポール・マッカートニーに聴いてもらいたい。

「夢うつつ」という非常にアンニュイな瞬間を曲にしてみた。
この曲の中で、僕は初めてベースを弾いたし、
ボイスパーカッションにもチャレンジしている。
ひとりの人間による多重録音でしか出ない
不思議なグルーヴも聴きどころだと思う。
佐藤嘉風らしい作品だと、個人的には思っている。

 

4. 真夜中のトロフィー

A型気質丸出しの曲である(笑)。
宝石店に並ぶダイヤモンド。
その美しさとは裏腹に、その採掘現場は
「ダイヤモンド」というイメージからは思いもよらぬほどの場所である。
大体そんなもんだろう。

ダイヤモンドに限らず、水晶とて同じ。
苔がむした様な模様をした何でもない石ころを割ってみたところ、
なんと中では水晶がひしめき合っている!
そんな大きな水晶の原石を誰も一度はどこかで見たことがあるだろう。

僕は、その何でもない様な石が、
もしかしたら水晶の原石かもしれない!というロマンに心をかられ、
今までに数えきれないほど沢山の石を割ってきた。
そのおかげで、奇跡的にも一度だけ水晶を発見した事がある。
その時の水晶の輝きたるや、
もう宝石店で並ぶ石なんぞに比べたら、遥か100万倍!

飾る事なく生きてゆくことが、どれだけ魅力的か。
整っている必要は全くない。

 

5. Rain

友達と大ゲンカをしたことがある。
今思えば、「良い経験だった」で片付くが、当時はそりゃもう疲れた。

人間は、それぞれが近づきすぎると色々な問題が生じてくる。
どんな関係に置いてもそれはある。
だから、一定の距離を置いたり、
間合いを見ていたりすることも多い。
しかし、本当の友達とはそんな距離なんて置きたくない。
仲の良い者同士なら、お互いが近づいたことで起こりうる摩擦を、
一度くらいは経験するものだ。
それが実は当たり前のことであって、
その摩擦のストレスを相手にぶつけ、
相手を心から憎んだりするのは間違っている。

「雨降って、地固まる。」

この曲は謝罪の曲でもある。
この曲をきっかけに許し合えることができる関係があれば、
つくり手として嬉しい。

ちなみに、今でもその友だちとは仲良しで、
相変わらず夜中の2時や3時に、
近所のファミレスへドライブに出かけたりしている。
この曲も、ドラム・ベース・ギターボーカルを「一発録り」した。
メンバーは相変わらず、林一樹と眞中やす。

 

6. クロスワードパズル

この曲は、長野県で大人気のFM番組
「346 GROOVE FRIDAY!」などを中心に
大活躍している三四六さんと、
その番組のディレクター兼ギタリストという
変わった肩書きを持つ、村上雄信さんと僕との
三人共作の曲である。

内訳としては、歌詞を三四六さん。
曲のイントロ、Aメロ、Bメロを僕。
サビ・大サビのメロディーを村上さんが担当。
もともと、三四六さんの「さいおうがうま」というアルバムに収録されているが、
長野県のリスナーの方々の熱い声援により、
今回僕のセルフカバーということになった。

非常に、人間的で男らしい三四六さんの詩を
僕なりにどう歌うかを考えたが、
結局何も考えずストレートに思い切って
気持ちを込めて歌ってみた。
アレンジに関しては原曲から少しだけイメージを変え、
ガットギターとストリングスの叙情的なアレンジにしてみた。

「寒い土地だからこそ感じる、人の暖かみ」を感じてもらえたら。

 

7. 午後のうたかた

ストレートなラブソング。
晴れた日の昼下がり。
何気ない1コマに、普遍的な愛おしさを覚えた経験を
したことは誰にでもあると思うが、
そんな愛おしさをいつまでも掲げてゆこう!と歌う。
ライブを意識したサウンドと、
わかりやすいメロディーと歌詞がこの曲の聴きどころだ。
ドライブなんかしながら、聴いてもらいたい。

 

8. やわらかな風

今回のミニ・アルバムの最後を飾る曲。
母方のおばあちゃんに捧げる曲である。

生前、いつも明るく笑ってくれたおばあちゃん。
何度も一緒にザリガニを捕まえに行ってくれたこと。
長崎屋へ買い物に連れて行ってくれては、
プレゼントを買ってくれたこと。
「花フェスタ」という記念公園を「花ヘフタ」と発音しては、
連れて行ってくれたこと。
学校を途中下校しては、おばあちゃんの元へ行き、
大好きだったピスタチオを剥きながら
くだらない話をした。
僕の唯一の逃げ場であり、
最上のオアシスでいてくれたおばあちゃん。

穏やかな風が吹く晴れた日は、ふと思い出したり、
小川を見つけてはザリガニがいないかをチェックしたり。

本当に感謝している。
言うまでもなく、弾き語りの曲。

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へんてこリリース

 

 

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